REALIST-MaaRUKA-

MaaRUKAの考察ブログ

【9/25 追記】中国共産党は世界征服を目指していないと考えられる一つの革命理論

読まれる前に注意事項

まず初めに、これから話す内容は共産主義者たちの主張や革命理論に基づいたものであり、個人的な考えで中国を擁護しようとするものではないことをご理解願います。これを理解できなさそうな方は読むべき内容ではありません。

また、マルクスをはじめとする革命家たちの革命論を完全に理解するのは大変難しく、本格的に勉強をしている共産主義者たちの様な知識は私にありません。間違ってたりするかも知れませんがご承知願います。

そんな私が全く知識がない人に分かりやすく伝えようとするあまり、ちょっと例えがおかしくないか…と思う部分もあるかも知れません。なんとなくこんな感じなのね程度の参考にして頂ければと思います。

もしよければこの記事から読まれることをオススメします。

rmynote.hateblo.jp

この記事では、沖縄の米軍基地に反対する香港の民主化デモ活動家・區龍宇(アウ・ロンユー)氏がトロツキスト(暴力革命を目指す過激派の共産主義者)であるという話をしたのだが、そこで説明したトロツキストとは一体何なのかという所から始めて、トロツキストの主張やスターリンの革命理論といった観点から中国共産党の本質について考えてみようと思う。

その前に共産主義社会主義の違いが分からない方は
コチラを先に読まれることをオススメします

www.ifvoc.org

トロツキストとは

トロッキズムとはロシアの革命家であるレフ・トロツキーによって主張されたマルクス主義および共産主義革命理論のこと。トロツキーの革命理論に基づいた方法での革命を肯定する共産主義者トロツキストと言う。

トロッキーの革命理論とはどういう理論なのか?
スターリンの革命理論との違いを比べながら考えてみる

トロツキズム 大辞林 第三版の解説

ロシアの革命家トロツキーの革命理論。永続革命論の立場からスターリンらの一国社会主義に対して、プロレタリア世界革命なしには社会主義の勝利はあり得ないとするもの。
プロレタリア世界革命とは、暴力革命で国家・資本家を打倒することで労働者が国家権力を奪取し、資本主義から社会主義への道を切り開くことを目的とした革命。

革命家であるヨシフ・スターリンは「一国社会主義革命論」といって、世界革命で世界中が社会主義国家にならなくても一つの国だけでも社会主義国家は成り立つと考えたが、トロツキーは一つの国だけで社会主義国家は成り立たないと考え、スターリンの「一国社会主義革命論」を批判し一つの国で勝利した社会主義革命は世界中が社会主義国家になるまで連続的に他の国へ革命を押し進めなければならないという「永続革命論・世界革命論」を主張した。つまり世界中で暴力革命を起こし社会主義革命を起こさなければならないというのがトロツキストの考え。

実は、中国共産党スターリン主義だと言われてバカにされている

スターリンは殺戮・大虐殺・大粛清を行った人物として世界的に悪名高き人物で有名だが、今はこの話は関係ないので置いておくことにして、中国共産党スターリン主義だと言われているのをご存知だろうか。中核派革マル派などの過激派から「一国社会主義を掲げて世界革命を諦めた日和見主義」というような扱いをされ批判されている。しかも、彼らはそんな中国を社会主義として認めてすらいないのが現実である。実際に中核派革マル派は「反帝・反スタ」と言って「反帝国主義反スターリン主義」を掲げ、中国共産党は米国・日本同様に打倒対象にされているのだ。

ソ連や中国は社会主義なのかとの質問に対して中核派の回答
「全く違います。私たちはこれらの国々をスターリン主義国家と呼んでいます」

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A:まったく違います。私たちはこれらの国々を「スターリン主義国家」と呼んでいます。
スターリン主義」の大きな特徴を述べるならば「一国で社会主義は成立する」という思想、そして「労働者階級の力と成長への軽視・不信」です。

そもそも一国で社会主義は成立しません。資本主義の強さは世界市場にあり、世界中の資源・労働力を資本のカネの力で動員し、集中された効率的生産ができることにあります。

一国で閉じられた経済では絶対にできない、そもそも地理的に産出できないものを世界市場を通じて手に入れ、組合せ、つくることができるのです。人間は社会的な動物ですが、それでも動物です。未知のものへの好奇心・質的豊かさを手に入れたいという欲求をなくすことはできません。欲しければ資本主義の生存競争に参加しなければいけないから、資本主義では動物的闘争が経済生活と切り離せなくなるのです。

ゆえに、社会主義は労働者階級の国際的団結によって資本主義の世界市場の力の根拠―世界的な結合労働を自らの力として管理すること、つまり世界革命によってしか達成できません。マルクス以来のこの定説をはじめてひっくり返した象徴的人物がスターリンであったことから「一国社会主義」を「スターリン主義」と呼びます。

msl-chukaku.org


ここでお気づきだろうか。世界は中国共産党覇権主義だといって、他国を侵略しようとしているとか世界革命を目指していると煽っているが、共産主義者たちは真逆のことを言っているのが分かるだろうか。中国共産党は他国を侵略しようとなんてこれっぽっちも考えていないし世界革命なんてのも考えていないということだ。これは私の意見だが、だから中国共産党は世界革命を目指す共産主義者たちにとって邪魔なんだろうと思う。

「中国は尖閣諸島を侵略しようとしているじゃないか」という声が聞こえてきそうだが冷静に考えてみる。中国は尖閣諸島の領有権を主張していて一歩も譲る姿勢を取らないのは事実である。台湾の蔡英文総統も尖閣諸島は日本や中国のものではなく台湾のものだと領有権を主張している。つまりこれは領土問題であり、台湾が領有権を主張しているのと同じことである。そういう意味で中国も台湾も危険であることに間違いはないし、この先、中国や台湾が尖閣諸島武力行使で奪いにくる可能性もあるかも知れない。

ただ、中国が武力行使尖閣を奪いに来たらもちろんそれは侵略なのだが、日本人が考えているような「世界征服しよう」とか「日本を乗っ取って属国にしよう」とか、そういった侵略ではないということが言えるのではないだろうか。

これはこのような視点から冷静に中国共産党について考えることも大事であり、このような見解も1つとしてあると受け取ってもらいたい。中国共産党は世界征服をしようとなんてしていないから安心してという話では全くない。世界というフィールドでは国と国は騙し合いが基本なのだから、中国共産党を警戒するのはもちろん大事なことである。だけど、世界中に流れる中国共産党を絶対的に悪とする話が全て事実かといったらそれは違うだろう。それは米国だって中国だってどの国だって嘘のプロパガンダを流すことは必ずあるからだ。

 

 

革命を恐れる中国スターリン主義って中核派のツイート見つけたから載せておく